やっと繋がった。
2010年12月29日
9日からネットに接続できない状態がつづいていた。いろいろ立て込んでいて問い合わせできなかったこともあり、復旧が遅れてしまった。まあ辺鄙なサイトなので二週間くらい放置したところでどうってことないのだが。更新しなければならないものがあるわけでもないし。ただ掲示板へのスパム書き込みがたまにあるから、それがちょっと心配だった。
とはいえ今も仮復旧の状態で、本格的な復旧はマンションの管理組合と協議してからのことらしいのでどうにも心許ない。
ところでちょっと前になるが、マリオ・バルガス=リョサのノーベル文学賞受賞で、その宣伝効果を見越してだろう店頭にいくつか著書が並んでいて、近著が中心のその中に『世界終末戦争』があるのを見つけた。装丁が違うから新装版だろうか、まさか本当に出るとは思っていなかったのでちょっと驚いたが、この機を逃したら次はいつになるか分からないので迷わず購入した。
そういえばピンチョンの『スローラーナー』がもう出てるはずだから、それも買わないと。
書き掛けの小説が130枚くらいになったが、まだ終わりそうにない。
シンプル
2010年10月10日
たしか『ケーキング』だったと思うが、著書を執筆中云々と載っていたのを目にしてからいったい何年になるだろうか。もうほとんど忘れていたのだが、たまたま出版社のサイトを覗いてみたら当の著書が出版されているのを知った。岡田吉之氏の『シンプルをきわめる』がそれだ。B5版ハードカバー336頁のずっしりと重い本で値も張るが、それだけに充実した内容になっている。
タイトルの通りシンプルなものが多いが、ひとつひとつの作業が緻密に計算されていて、そこまでやるかというくらい徹底している。そうしたひとつひとつの作業工程を明確化し意味づけしようとする意志、職人的カンのような言語化しにくいもの、あるいは決して言語化し得ないだろうものと言ってもいいが、そうしたものを言語化しようとするその意志、そこに岡田氏の菓子に対する姿勢が表れている気がする。
昨今のモード化している菓子業界にあって奇抜さとか斬新さといったものとは対極に位置するような岡田氏の菓子は、いずれも穏やかなやさしい風合いが魅力で、どこか懐かしい。もちろん奇抜さや斬新さを追求することが悪いわけではないし否定するつもりもない。それによって日々新たなものが生みだされてゆくのだし、何ごともそうして発展してゆくのだから。ただそうしたものを追求することで何か失うものがあるとすれば、それこそ岡田氏の菓子に見られるようなある種の懐かしさではないのかということだ。
目新しいものを追い掛けて足元が見えなくなってしまうような、例えばそんなときにこの書を繙けば、何某かヒントになるようなものを見出すことができるかもしれない。もちろん普通に見ているだけでもいろいろ発見があるし、況して私のような素人は基本中の基本を素っ飛ばしているようなところがあったりするから、そうした意味でも参考になる。
いずれにせよ岡田氏がどのように菓子と向き合っているのかがよく分かる本で、それは取りも直さずどのように菓子と向き合っているのかとこちらへ問い掛けるものでもあり、果してそう問い掛けられて真面に返答できるかとなると甚だ心許ないのだが、それについてはくり返し読んで範とするほかないだろう。
そしてこれはまったく予定外なのだが、たまたま寄った書店で河田勝彦氏の『古くて新しいフランス菓子』が出ているのを見つけ、迷った末購入。AB判ハードカバー144頁。こちらも古いもの素朴なものベーシックなものが中心だが、その装いはまったく異なっていて、無骨というか男っぽいというか、紹介されている菓子もその作り方も豪快な印象を受ける。
作り手が変われば菓子の印象も味も違ってくるから面白い。
ところで今年のノーベル文学賞だが、マリオ・バルガス・リョサが受賞したそうだ。リョサはまあそれなりに読んできたが代表作は『緑の家』だろうか、それがどんな内容だったかはもうほとんど憶えていないが。ラテンアメリカ文学というとマルケスなどは人気があるのか新訳が出たりしていて比較的入手しやすいが、リョサはそうでもなさそうだ。『世界終末戦争』が入所困難でまだ読めていないので、これを機に復刊とかされたりすると嬉しい。