Effluents from Tomokata=H

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前回までのあらすじ

朝、自身の膣内に何かあるのに恵美は気づき、動くたびにそれが快感を齎すため、身悶えながら仕事をする。徳雄先生にも功次にも訊いてみるが二人とも知らぬと言い、見知らぬ他人の仕業かと言い知れぬ恐怖に捉えられるが、膣内の疼きがマイナス思考に陥る余地を恵美に与えず、果てのない快楽に浸ってしまう。

膣内の疼きが治まるとともに自ら発光する卵を産み落とした恵美は功次⇔恵美⇔徳雄先生という三角形を念頭して、三人の遺伝子が複雑に絡み合ってでき上がったのかもしれないと思い、その着想に満足するが、恵美のその安直な発想に紀子は呆れてしまう。

翌日仕事を終えた恵美は徳雄先生の勤務するアトリエへ赴き、アトリエのあるビルの地階のかつて喫茶店だった雑貨屋で桐箱を購うと、アトリエのトイレで卵をそれに納めた。誂えたようにそれは卵にぴったりで、これはやはり真のメシアに違いないと恵美はひとり何度も呟いた。

卵が変調を来しているのを感じて徳雄先生と何もせずに分かれて帰宅した恵美はすぐに紀子に連絡を入れるが折悪しく入浴中で、折り返し電話が掛かるのを待っていると、紀子ではなく功次から電話が入り、すぐそこまで来ているという。帰すわけにも行かないと恵美は功次を迎えるが、その行為の最中にタイミング悪く待っていた紀子からの電話が入り、悶え悶え答える恵美の応答に異常を感じた紀子はすぐに駆けつけた。状況を知って呆れ、早々に退散する。

その紀子に、真円球形の卵を崇拝対象とし、それから孵った子が真のメシアなのだとする宗教団体とのコミットを恵美はなかば強引に約束させられる。あとになって不安が兆してやはり断ろうと決意するが、紀子に言い包められる形で結局は受け入れてしまう。

そんななか恵美は過労で倒れ、安静にしていろとの医者の言に従って自室で横になると縋るように卵を手に取る。薄闇の中に拡がるその淡い光に包まれると嘘のように不安が消し飛び楽になり、護符のように卵を胸に抱えたまま恵美は眠りに就いた。翌日何ごともなかったように全快したのを恵美は卵の霊験のように思い、卵を祀るための神棚を買おうと決意する。

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